こんにちは。板橋区・志村坂上のアトリエ整骨院、院長の原島です。

今年、久しぶりに梅仕事をしました。以前なら迷わず梅酒にしていたところですが、お酒を飲まなくなった今の私が選んだのは梅シロップ。しかも、砂糖売り場で糖分を選んでいるうちにふと思い立ち、低GIのハチミツで漬けてみることにしました。
洗ってヘタを取った青梅をジップロックで凍らせて、凍ったままの袋にハチミツをドボン。あとは職場の冷蔵庫で毎日かき混ぜながら、出来上がりまで約1か月待つだけです。
今回はこの梅シロップづくりをきっかけに、梅シロップの生い立ち・栄養・そして糖分によるGI値の違いまで、体のことを仕事にしている立場から少し掘り下げてみます。

今回の作り方|冷凍青梅×ハチミツの梅シロップ
まずは今回の私のレシピから。特別な道具は使いません。瓶すら使わず、ジップロックだけで完結します。
【分量の目安】
青梅とハチミツは重量比でおよそ1:1が基本です。青梅1kgならハチミツ約1kg(ハチミツは砂糖よりやや甘みが強いので、甘さ控えめが好みなら0.8〜0.9kg程度でも)。飲むときは水や炭酸水で4〜5倍に薄めるのが目安です。
- 青梅をやさしく水洗いし、竹串などでヘタ(なり口)を取る
- 水気をしっかり拭き取り、ジップロックに入れてひと晩以上冷凍
- 凍った梅が入ったままの袋にハチミツを投入し、空気を抜いて密封
- 冷蔵庫で保管し、毎日1回、袋ごとやさしく揉んでかき混ぜる
- エキスが十分に出て梅がしぼんできたら完成(約1か月が目安)
※私は職場の冷蔵庫で管理しています。毎日診療の合間に袋を揉むのが、ちょっとした楽しみになっています。

梅シロップの生い立ち|梅と日本人の長いつきあい
梅はもともと中国原産の植物で、日本へは奈良時代までに伝わったとされています。当初は果実を燻して乾燥させた「烏梅(うばい)」という生薬として、つまり食べものというより「薬」として大切にされていました。
万葉集では梅を詠んだ歌が萩に次いで多く、当時「花見」といえば桜ではなく梅だった、という話は有名です。平安時代には、村上天皇が梅干しと昆布のお茶で病を癒したという逸話が残り、これが「申年の梅」の言い伝えの由来ともいわれます。
戦国時代には梅干しが兵糧として重宝され、江戸時代になると庶民の食卓にも梅干しが広まりました。一方、砂糖がまだ貴重だった時代、梅を甘く漬ける文化はごく限られたものでした。砂糖が手に入りやすくなった近代以降、家庭の保存食・夏の飲み物として定着したのが梅シロップ(梅ジュース)です。子どもからお年寄りまで飲める「家族の梅仕事」として、梅酒と並ぶ定番になりました。
薬として渡来し、花として愛され、保存食として暮らしを支えてきた梅。梅シロップは、その長い歴史の中ではかなり新しい、けれど一番やさしい楽しみ方なのかもしれません。

なぜ凍らせるの?冷凍青梅のメリット
「梅をわざわざ凍らせるの?」と思われるかもしれませんが、これにはちゃんと理由があります。
① エキスが早く出る
冷凍すると梅の細胞内の水分が凍って膨らみ、細胞の壁が壊れます。すると浸透圧で果汁が外に出やすくなり、常温で漬けるより早くエキスが上がってきます。
② 発酵・カビのリスクを下げやすい
梅シロップの失敗で多いのが、糖液が薄いうちに発酵してしまうケース。エキスが早く出れば糖度の高い状態に早く到達しやすく、さらに冷蔵庫保管と組み合わせることで発酵リスクを抑えやすくなります。
③ 青梅のえぐみ対策にも
青梅は本来、水に1〜2時間ほど浸けてあく抜きをしてから漬けるのが定番ですが、冷凍によってもえぐみ(渋み)が和らぎやすいとされています。時期を選ばず、買ってきた梅を一度冷凍しておけば、自分のタイミングで梅仕事を始められるのも実用的なメリットです。
梅シロップの栄養|クエン酸は夏の味方
梅の酸っぱさの正体は、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸です。梅はレモンと並ぶクエン酸の豊富な果実として知られています。
クエン酸は、体内でエネルギーを生み出す代謝の回路(クエン酸回路)に関わる成分。汗をかいて食欲が落ちやすい夏場に、酸味のあるドリンクで水分と糖分を一緒に補えるのは理にかなっています。酸味には唾液や胃液の分泌をうながして食欲を後押ししてくれる働きもあるので、「暑くて食べる気がしない…」という日の一杯にも向いています。
また、クエン酸にはカルシウムなどのミネラルの吸収を助ける(キレート作用)という側面もあります。梅自体にもカリウムなどのミネラルが含まれ、シロップにはその一部が溶け出しています。
当院ではいつも「呼吸・自律神経・血流」の話をしていますが、夏バテ対策の基本はまずこまめな水分補給と、食欲を落とさないこと。冷たい炭酸割りの梅シロップは、その入り口としてなかなか優秀だと感じています。
※梅シロップはあくまで嗜好飲料です。体調に不安のある方や持病・服薬中の方は、かかりつけ医にご相談のうえお楽しみください。
糖分でこんなに違う?GI値のはなし(ハチミツ・てんさい糖・メープル比較)
今回私がハチミツを選んだ理由が、このGI値(グリセミック・インデックス)です。GI値とは、食後の血糖値の上がりやすさを、ブドウ糖を100として相対的に表した指標のこと。数値が低いほど、血糖値の上昇がゆるやかであることを意味します。
| 糖の種類 | GI値の目安 | ひとこと |
|---|---|---|
| ブドウ糖 | 100(基準) | GI値のものさし |
| 上白糖・氷砂糖(ショ糖) | 約65前後 | 梅シロップの定番は氷砂糖 |
| てんさい糖 | 約65前後 | 主成分はショ糖。オリゴ糖を含みお腹にやさしい |
| ハチミツ(一般的なもの) | 約50〜60 | 砂糖よりやや低め |
| メープルシロップ | 約54前後 | カリウムやマンガンなどミネラルを含む |
| アカシアハチミツなど果糖が多いもの | 約30〜45という報告も | 蜜源によって差が大きい |
※GI値は測定条件や製品によって幅があり、上記はあくまで目安です。書籍やサイトによって数値が異なるのはこのためです。
ハチミツの主成分はブドウ糖と果糖で、果糖の割合が多いハチミツほどGI値が低くなる傾向があります。アカシアハチミツが低GIとして知られるのはこのためです。
てんさい糖は「低GIの砂糖」として紹介されることが多い甘味料ですが、主成分は上白糖と同じショ糖なので、GI値そのものは大きくは変わらないという見方もあります。それでも、ラフィノースなどのオリゴ糖を含み、腸内環境を意識する方に選ばれているのは魅力です。まろやかでコクのある甘さは梅との相性も良好。メープルシロップはGI値が比較的低めなうえ、カリウム・カルシウム・マンガンといったミネラルやポリフェノールを含むのが特徴で、独特の香ばしい風味が加わった、ひと味違う梅シロップになります。
【追記:糖のブレンドもOKです】
これらの糖は1種類に絞る必要はなく、ブレンドして漬けることもできます。たとえば——
- 氷砂糖ベースにハチミツを2〜3割:定番の味にコクをプラス
- ハチミツ×メープルシロップ:香り豊かな大人の低GIブレンド
- てんさい糖×ハチミツ:やさしい甘さとオリゴ糖のいいとこ取り
ブレンドする場合も、糖の合計量は梅と1:1が目安。ハチミツやメープルシロップなど液状の糖の割合が多いほど発酵しやすくなるので、「冷蔵保管+毎日かき混ぜ」はより丁寧に行ってください。
ただし、ここで正直にお伝えしておきたいのは、「低GI=いくら摂ってもいい」ではないということ。GI値が低くても糖は糖ですし、果糖のとり過ぎには別の懸念も指摘されています。血糖値の上がり方が比較的ゆるやかな選択肢、というくらいの受け止め方がちょうどいいと思います。私自身も「梅酒をやめた分のご褒美を、少しだけ体にやさしく」という気持ちで選びました。

ハチミツで作るときの注意点
① 1歳未満の赤ちゃんにはあげない
ハチミツは乳児ボツリヌス症のリスクがあるため、1歳未満のお子さんには絶対にNGです。ハチミツ入りの梅シロップも同様ですので、ご家族で楽しむ際は必ず気をつけてください。
② 発酵しやすいので「冷蔵+毎日かき混ぜ」
ハチミツは氷砂糖と違って最初から液状のため、梅の水分で薄まった部分から発酵が始まりやすい性質があります。冷蔵庫で保管し、毎日かき混ぜて糖度を均一に保つのが失敗しないコツ。私が職場の冷蔵庫で毎日袋を揉んでいるのは、実はこのためです。
③ 泡が出てきたら
細かい泡やアルコール臭が出てきたら発酵のサインです。その場合は梅を取り出し、シロップを鍋で弱火にかけてアクを取りながら加熱すれば、風味は少し変わりますが飲むことができます。



※ジップロックで作る場合は、袋の破れや液漏れ対策として、バットや保存容器に入れて冷蔵庫に置くと安心です。
まとめ|「飲まなくなった私」の新しい梅仕事
梅酒を漬けていた頃の梅仕事も好きでしたが、梅シロップには梅シロップの良さがあります。子どもでも飲めて、炭酸で割れば夏の疲れた体にすっと染みる。そして糖分をハチミツに変えるだけで、血糖値へのやさしさも少しだけ足せる。
出来上がりは約1か月後。診療の合間に職場の冷蔵庫を開けて袋を揉みながら、完成を楽しみに待ちたいと思います。出来上がったらまたご報告しますね。
夏バテや、暑さからくる体のだるさ・自律神経の乱れが気になる方は、来院時にお気軽にご相談ください。むぎ店長とおこめも、涼しい院内でお待ちしています。

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| タイミング | キャンセル料 |
|---|---|
| 2日前まで | 無料 |
| 前日キャンセル | 施術料の 50% |
| 当日・無断キャンセル | 施術料の 100% |
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